インバウンドとゲスト理解

民泊ハウスマニュアルのテンプレート|写真の入れ方と記入例

住宅宿泊事業では、設備の使い方・交通手段・災害時の連絡先を外国語で案内することが求められています。ハウスマニュアルに入れる項目、記入式のテンプレート、伝わる写真の入れ方をまとめました。

🍎宿りんご通信編集部

公開

ハウスマニュアルテンプレート設備案内緊急連絡先

ハウスマニュアルとは、Wi-Fi・エアコン・お風呂などの設備の使い方と、周辺の交通、緊急時の連絡先をまとめた案内です。住宅宿泊事業では、外国人ゲストに対して設備の使い方・交通手段・災害時の通報連絡先を外国語で案内することが求められています。

伝わるマニュアルにするコツは、1 つの操作に 1 枚の写真をつけ、押すボタンに印を入れることです。この記事では、入れる項目、記入式のテンプレート、写真の入れ方、作った後の点検表をまとめます。滞在中に守ってもらう約束は「民泊ハウスルールのテンプレート」で扱います。

ハウスマニュアルに入れる項目は?

住宅宿泊事業法第 7 条と国土交通省関係の施行規則第 2 条は、外国人ゲストへの措置として、主に次の 3 つを外国語で行うことを定めています。

  1. 届出住宅の設備の使用方法に関する案内
  2. 移動のための交通手段に関する情報の提供
  3. 火災、地震その他の災害が発生した場合の通報連絡先に関する案内

ガイドラインは、2 と 3 の中身を次のように説明しています。

案内することガイドラインの説明マニュアルの章
設備の使用方法(具体例の記載なし)入室、Wi-Fi、冷暖房、お風呂、キッチン、洗濯
交通手段の情報最寄り駅などへの経路と、使える交通機関交通
災害時の通報連絡先消防署・警察署・医療機関・住宅宿泊管理業者への連絡方法緊急時

特区民泊でも、国家戦略特別区域法施行令第 13 条で「施設の使用方法に関する外国語を用いた案内」と「緊急時における外国語を用いた情報提供」が認定の要件になっています。旅館業の場合も、同じ内容があるとゲストからの問い合わせを減らせます。

ここでいう「外国語」は、ガイドラインでは予約の時点で日本語以外の言語として示した言語とされています。

記入式のテンプレート(架空の記入例)

章の順番は、ゲストが滞在中に困る順にしています。〇〇 の部分を書き換えて使ってください。物件名や数値は架空の記入例です。

〇〇ヴィラ ハウスマニュアル

■ 1. 到着・入室
  入口:〇〇(写真 1:建物の外観と入口)
  鍵:〇〇(写真 2:キーボックスの場所、写真 3:開け方)
  チェックイン:16:00 から

■ 2. Wi-Fi
  ネットワーク名:〇〇〇〇
  パスワード:〇〇〇〇
  つながらないとき:ルーター(写真 4:置き場所)の電源を抜き、10 秒後に差し直す

■ 3. エアコン
  リモコンの場所:〇〇
  冷房/暖房の切り替え:〇〇ボタン(写真 5:押すボタンに印)
  外出時は電源を切ってください

■ 4. お風呂・給湯
  お湯の温度:〇〇のパネルで設定(写真 6)
  お湯はり:〇〇ボタンを押すと、約 〇 分でたまります

■ 5. キッチン
  コンロ:使う前に元栓を開け、使った後は閉める(写真 7:元栓の位置)
  消火器:〇〇にあります(写真 8)

■ 6. 洗濯機
  洗剤の場所:〇〇
  操作:電源 → 〇〇 → スタート(写真 9)

■ 7. ゴミ
  キッチンの分別の箱に入れてください。外のゴミ置き場には出さないでください。

■ 8. 交通
  最寄り駅:〇〇駅(徒歩 〇 分。道順は地図の URL)
  バス:〇〇行き、〇〇停留所から
  タクシー:〇〇(電話 〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇)

■ 9. 緊急時
  火事・救急:119
  警察:110
  最寄りの病院:〇〇病院(住所・電話)
  避難場所:〇〇小学校(地図の URL)
  ホスト・管理会社:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(24 時間)

■ 10. チェックアウト
  時刻:10:00
  鍵の返し方:〇〇
  エアコンと照明を消し、窓を閉めてください

使い方の説明が長くなる設備(床暖房、特殊な給湯器など)は、章を分けて「操作の順番」と「困ったとき」の 2 つに整理すると探しやすくなります。

伝わる写真の入れ方

言葉が通じなくても、写真なら操作が伝わります。次の点を決めて撮ると、どの設備でも同じ形にそろいます。

  1. 1 つの操作に 1 枚:「電源を入れる」「温度を上げる」を別の写真にする
  2. 押すボタンに印をつける:丸や矢印を 1 つだけ入れる。印が多いと、どれを押すのか迷います
  3. 引きと寄りの 2 枚:どこにあるか(部屋の中の位置)と、手元(ボタンやつまみ)
  4. 表示が日本語だけの機械は、ボタンの形と位置で説明する:「左から 2 番目の丸いボタン」のように書く
  5. 型番のラベルも撮っておく:ゲストに見せる写真ではなく、故障の問い合わせやメーカーの取扱説明書を探すときのためのものです

写真に宿泊者の荷物や、ホストの郵便物などの個人情報が写り込んでいないかも確認しましょう。

緊急時のページは 5 言語で用意する

緊急時の連絡先は、ガイドラインで「緊急時にすみやかに確認することが可能なもの」を備え付けることとされています。タブレットやスマホの画面だけにせず、玄関や電話のそばに紙でも貼っておくと安心です。

日本政府観光局(JNTO)は、訪日外国人向けの電話窓口「Japan Visitor Hotline」(050-3816-2787、24 時間・365 日、英語・中国語・韓国語)を運営しています。病気や災害のときに多言語で相談できる窓口として、併記しておくとよいでしょう。鍵や設備のトラブルには対応していないので、ホストの連絡先の代わりにはなりません。

【日本語】
緊急時の連絡先
火事・救急車:119  警察:110
最寄りの病院:〇〇病院 〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
ホスト:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(24 時間)
この建物の住所:〇〇県〇〇市〇〇 〇-〇-〇

【English】
Emergency contacts
Fire / Ambulance: 119    Police: 110
Nearest hospital: 〇〇 Hospital  〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
Host: 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 (24 hours)
Japan Visitor Hotline (illness, disasters): 050-3816-2787 (24 hours; English, Chinese, Korean)
Address of this house (show this): 〇〇県〇〇市〇〇 〇-〇-〇
Address (read this aloud): 〇-〇-〇 〇〇, 〇〇-shi, 〇〇-ken

【简体中文】
紧急联系方式
火灾・救护车:119  警察:110
最近的医院:〇〇病院 〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
房东:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(24 小时)
日本政府观光局 访日游客热线(Japan Visitor Hotline,生病・灾害时):050-3816-2787(24 小时,提供中文服务)
本房屋地址(请出示):〇〇県〇〇市〇〇 〇-〇-〇
本房屋地址(请读出):〇-〇-〇 〇〇, 〇〇-shi, 〇〇-ken

【繁體中文】
緊急聯絡方式
火災・救護車:119  警察:110
最近的醫院:〇〇病院 〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
房東:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(24 小時)
日本政府觀光局 訪日旅客熱線(Japan Visitor Hotline,生病・災害時):050-3816-2787(24 小時,提供中文服務)
本房屋地址(請出示):〇〇県〇〇市〇〇 〇-〇-〇
本房屋地址(請唸出):〇-〇-〇 〇〇, 〇〇-shi, 〇〇-ken

【한국어】
긴급 연락처
화재・구급차: 119    경찰: 110
가장 가까운 병원: 〇〇病院  〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
호스트: 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 (24시간)
일본정부관광국 방일 외국인 핫라인(Japan Visitor Hotline, 질병・재해 시): 050-3816-2787 (24시간, 한국어 지원)
이 건물의 주소(보여 주세요): 〇〇県〇〇市〇〇 〇-〇-〇
이 건물의 주소(읽어 주세요): 〇-〇-〇 〇〇, 〇〇-shi, 〇〇-ken

119 に電話すると「火事か救急か」、110 では「事件か事故か」を聞かれた後、すぐに場所を聞かれます。住所は、見せる用の日本語と、読み上げる用のローマ字の 2 通りで書いておきましょう。総務省消防庁によると、ほとんどの消防本部が電話通訳センターを介した 119 番の多言語対応を導入しているので、英語などで話しても通じます。

作った後の点検表

点検すること見るポイント
設備と写真が合っているか家電を買い替えたのに、古い機種の写真のまま
Wi-Fi のパスワードルーターを交換したときに書き換えたか
交通の情報バスの時刻や路線が変わっていないか
緊急時の連絡先ホストの電話番号・病院・避難場所が最新か
言語予約サイトに掲載している言語がすべてそろっているか
置き場所紙のマニュアルが持ち出されていないか。タブレットが充電されているか

家電の入れ替えや連絡先の変更があったら、その日のうちに直すのが一番確実です。紙で配っている場合は、スマホで開ける多言語のページに移しておくと、印刷し直さずに済みます。

最終的な案内の内容は、営業形態と営業している自治体の案内で確認してください。

よくある質問

Q. 民泊のハウスマニュアルは義務ですか?

住宅宿泊事業では、外国人観光旅客であるゲストに対し、設備の使い方、交通手段、災害時の通報連絡先を外国語で案内することが求められています。特区民泊でも、施設の使い方の外国語での案内と緊急時の外国語での情報提供が認定の要件です。ハウスマニュアルはこの案内をまとめる書面として作るのが一般的です。

Q. ハウスマニュアルとハウスルールは何が違いますか?

ハウスマニュアルは設備の使い方や周辺の交通など「どう使うか」の案内、ハウスルールは静かにする時間や禁煙など「滞在中に守る約束」です。分けておくと、ゲストが必要な情報を探しやすくなります。

Q. 緊急時の連絡先には何を書けばいいですか?

ガイドラインでは、消防署・警察署・医療機関・住宅宿泊管理業者への連絡方法を案内することとされています。119(火事・救急)、110(警察)、最寄りの病院、ホストや管理会社の連絡先を書いておきます。

Q. 紙とタブレットのどちらで用意すればいいですか?

ガイドラインは、書面の備え付けのほか、タブレットなどで滞在中に必要なときに見られる方法が望ましいとしています。災害時の連絡先は、緊急時にすぐ確認できるものを備え付けることとされているので、紙の掲示も合わせて置くと安心です。

出典・参考

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